この記事は次のような方のために書きました。
・グラフィクデザインの仕事に転職したいのでポートフォリオの作り方を知りたい
・企業の採用担当者はどんなところをみて判断しているのかを知りたい
・ポートフォリオに入れる作品はどんなものがいいのか知りたい
・ウェブポートフォリオサイトって何なのか知りたい
この記事を読むと、企業の採用担当者の目に留まるポートフォリオを作ることができて、晴れて就職内定に繋がることもあるかもしれませんよ。
どうぞ最後までご覧になってください。
ポートフォリオとは、自分ができることを示すツール

ポートフォリオというのは、アーティストやクリエイターなどが就職活動をする際に、自分の実績をアピールするための作品集のようなものです。
グラフィックデザイナーの転職でもとても大切なものになるもので、企業によっては書類審査の際に提出を求められることもあります。
ポートフォリオを作る上で大事な4つのこと

・企業の立場になって考えながら作る
・誰に見せるのかを考える
・何を見せるのかを考える
・どのように見せるのかを考える
企業の立場になって考えながら作る

「誰に、何を、どんなふうに」の3つを自分に問いながら作成することが大切です。
グラフィックデザインの就職活動の面接は、15分から30分くらいなので、ポートフォリオを見せる時間はあまり多くありませんので、短時間で企業に自分のポートフォリオを理解してもらうために、企業の立場になって考えながら作りましょう。
誰に見せるのかを考える

「誰に」向けてというところがずれていると、相手にとって興味のないポートフォリオの作品を渡すことになります。
何を見せるのかを考える

企業が求めているようなデザインと自分の特徴を合わせた作品を作って見せることで、企業の採用担当に、自分が企業企業のプラスになる人材であるということをしっかりとアピールできます。
どのように見せるのかを考える

どんな作品をポートフォリオに入れるかを決めたら、作品をどんな構成でまとめると相手に届きやすくなるかを考えましょう。
・ファイルの大きさはどのくらいのものがいいか
・見やすい文字数はどの程度か
・短い時間で全部きちんと見れるか
企業がポートフォリオを見て知りたい3つのこと

・デザインの方向性とクオリティ
・情報整理の能力
・積極性と自己表現能力
デザインの方向性とクオリティ

企業は、作ったポートフォリオを見て、
・どんなデザイン表現が得意か
・どんなデザインをしたいのか
この2つが企業の仕事とマッチするものなのかを確認します。
情報整理の能力

初対面の相手に自分のことを短時間で伝えるには、相手の立場に立って情報整理をして、紙面の構成を考えることが必要です。
積極性と自己表現能力

入社後のミスマッチを防ぐためにも、面接を受ける企業のことをしっかり把握していることはもちろんですが、その企業に入って、自分がやりたいことができそうなのかを把握して、どんなことに挑戦したいかを、明確にすることが大切です。
良くないポートフォリオと良いポートフォリオ

良くないポートフォリオの特徴

・画像が並んでいるだけ
・作業範囲の説明や意思決定の過程が示されていない
・自分のことを全く知らない人が見る気持ちで作られていない
画像が並んでいるだけ

作品の画像とごく簡単な言葉だけが並んでいるだけでは、かろうじてデザインの質は読み取れても、情報量が少ないので、判断するのに困ります。
作業範囲の説明や意思決定の過程が示されていない

・誰が何のために作ったのか
・誰がターゲットなのか
・自分が関わった部分はどこなのか
・制作時期や制作期間
という、デザインを作った背景やプロセスの説明が少ないと、デザイナーの人物像や具体的なスキルが見えません。
自分のことを全く知らない人が見る気持ちで作られていない

自分のことをぜんぜん知らない相手に自身のことを知ってもらうときに、相手が知りたいと思ったら聞いてくるだろうと、受け身の姿勢でいるのは、親切ではありません。
良いポートフォリオの作り方

企業の採用担当者は、たくさんのポートフォリオを見ているので、一人一人のポートフォリオを手にとって目を通してくれるのは、5分程度しかありません。
なので、無駄がなくて必要最低限の情報をわかりやすく伝えること、そして、企業が求めているものを意識して、バリエーションを持たせた作品を作ることで、他の多くの志望者との差別化を生むことが重要です。
自分が企業の採用担当者で、初めてこのポートフォリオを見たらどう見えてどう思うだろうか、という客観性を持つと良いでしょう。
・見る人の視点を考えて作られている
・簡潔でわかりやすく作られている
・プロセスを整理して作られている
・就職活動する企業向けにカスタマイズされて作られている
・キャリアビジョンが示されている
①簡潔に自己紹介
②実績をわかりやすく簡潔に紹介
③やりたいことをアピール
④ページ数と掲載順を考える
⑤Webと紙の両方で作ったものを用意する
①簡潔に自己紹介

・名前
・生年月日
・顔写真
・過去の実績
・スキル
・資格や使用可能ツール
・自分の強みと具体的なエピソードで自己アピール
どのようなツールが使えてどのような制作をしてきたかその上で、グラフィックデザイナーとしてどんな信念を持っているのかをアピールしましょう。
②実績をわかりやすく簡潔に紹介

1ページ、または1見開きに1作品を載せて、次のことを踏まえて、作品ごとに説明文を入れましょう。
・クライアント名
・使用する用途
・ターゲット
・コンセプト
・自分のポジション
・制作した時期
・制作した期間
・苦心した点
・やりがいを感じた点
・貢献した点
・制作するプロセスで自分の関わり方や考え方アピールポイントなど
③やりたいことをアピール

目指していきたいポジションや挑戦したい仕事、企業に入社したらどんなことをしたいかなどのビジョンを1ページでまとめます。
④ページ数と掲載順を考える

あまり多すぎると、見るだけで時間がかかって採用担当者に負担がかかることにもなります。
ポートフォリオに載せる作品は、自信作や、手がけたい仕事に近い内容を中心にして、色々な作品を選びましょう。
さらに、グラフィックデザイナーに求められるのは、かっこよくておしゃれなものを作ることだけではありません。
クライアントの好みや求めるテイストに幅広く対応できることも、企業にとって魅力的ですし、グラフィックデザイナーに求められる大切なことです。
⑤Webと紙の両方で作ったものを用意する

募集している企業によっては、面接の前に書類審査を行って合否を決める場合もあります。
その場合に、紙だけでなくPDFやWebサイトで作ったポートフォリオを提出することを求められることもあります。
Web上のポートフォリオの作成サービス

ポートフォリオサイトを作るメリット

・HTMLやCSSの知識がなくても簡単に更新できる
・ポートフィリオ専用サイトなので、デザイン作品が見栄えする
ポートフォリオサイトを作るデメリット

・オリジナル作成のサイトよりもデザインの自由度は制限される
・有料版でしか使えない機能がある
Webデザインができるのであったら、自分でサイトを作った方が良いかもしれませんが、そうでない場合は、ポートフォリオサイトを利用すると便利でしょう。
おすすめするポートフォリオサイト

・Portfoliobox
・forio
・MATCH BOX
・Tumblr
Portfoliobox

Portfolioboxは、全世界で25万人以上のが利用しているポートフォリオ作成サービスです。
サイトテンプレートがとても豊富で、PCサイトだけでなく、モバイル用のサイトも作ることができる点が魅力です。
基本的に英語対応なので、英語が苦手という方は、Google翻訳やブラウザの翻訳機能を使って使用しましょう。
folio

folioは、日本の企業が運営しているポートフォリオサイトでsy。
「30秒で作れるポートフォリオ」というテーマで、未経験者でも簡単にポートフォリオサイトを作れるところが魅力です。
おしゃれなデザインのポートフォリオを手軽に作りたい、という方にはおすすめです。
MATCH BOX

MATCH BOXは、マイナビという大手自在系企業が運営するポートフォリオサイトです。
画像のみならず動画まで簡単に更新できるのが魅力です。
MATCH BOXを使うには、マイナビクリエイターという人材紹介サービスへの登録が必要です。
Tumblr

Tumblrは、ポートフォリオ専用のサイトではないのですが、世界中のクリエイターが使っているミニブログサービスです。
手軽でデザインの種類が多く、センスのいいフォントや画像を使用できる点が魅力です。
【参考にしよう】イケてるポートフォリオサイトのまとめ記事

>>イケてるWebデザインで作られたポートフォリオサイト20選まとめ
グラフィックデザイン未経験でもポートフォリオに載せる作品の作り方

グラフィックデザイン未経験の方のポートフォリオの作り方には次の2つがあります。
・架空で広告を作ってみる
・友人をクライアントに仕立てる
架空で広告を作る

例えば、「カフェが新規開店しました。その告知をするためのチラシやポスターを作成してください」という依頼があったと仮定します。
その際、「どういうターゲットにどのような方法でどういう行動を起こさせるのか」ということを考えて作りましょう。
どうしてかというと、企業がいちばん欲しいのは、「考えてデザインできる人材」だからです。
友人をクライアントに仕立てる

ポートフォリオに載せる作品は、できればクライアントがいるデザイン作品がベストです。
なぜなら、グラフィックデザインの仕事には、必ず依頼してくれるクライアントがいるからです。
なので、まずは親しい友人や知人などで、お店をやっている人や会社経営をしている人などがいたら、お願いしてみると良いでしょう。
ポートフォリオに載せる作品を作りたい場合はオンラインスクールで学ぶ手も

まだまだレベルアップが必要だと言う場合には、オンラインスクールで学んで、自分のデザインをレベルアップしてからポートフォリオを作って、就職活動をするのがいちばんいいでしょう。
グラフィックデザインのスクールについて書いた記事がありますので、見てみてください。

まとめ

この記事では次の33個のことについてお話ししてきました。
・ポートフォリオとは、自分ができることを示すツール
・ポートフォリオを作る上で大事な4つのこと
・企業の立場になって考えながら作る
・誰に見せるのかを考える
・何を見せるのかを考える
・どのように見せるのかを考える
・企業がポートフォリオを見て知りたい3つのこと
・デザインの方向性とクオリティ
・情報整理の能力
・積極性と自己表現能力
・良くないポートフォリオと良いポートフォリオ
・良くないポートフォリオの特徴
・画像が並んでいるだけ
・作業範囲の説明や意思決定の過程が示されていない
・自分のことを全く知らない人が見る気持ちで作られていない
・良いポートフォリオの作り方
・①簡潔に自己紹介
・②実績をわかりやすく簡潔に紹介
・③やりたいことをアピール
・④ページ数と掲載順を考える
・⑤Webと紙の両方で作ったものを用意する
・Web上のポートフォリオの作成サービス
・ポートフォリオサイトを作るメリット
・ポートフォリオサイトを作るデメリット
・おすすめするポートフォリオサイト
・Portfoliobox
・MATCH BOX
・Tumblr
・【参考にしよう】イケてるポートフォリオサイトのまとめ記事
・グラフィックデザイン未経験でもポートフォリオに載せる作品の作り方
・架空で広告を作ってみる
・友人をクライアントに仕立てる
・ポートフォリオに載せる作品を作りたい場合はオンラインスクールで学ぶ手も
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